2021年5月13日 基礎知識

開業資金調達14の方法を解説!メリット・デメリット一覧表で比較

開業資金調達14の方法を解説!メリット・デメリット一覧表で比較

開業資金の調達には、たくさんの方法があります。
それらを一覧表にしましたので、以下を見てください。

1日本政策金融公庫
2地方自治体の制度融資
3信用保証協会の保証付き融資
4銀行
5信用金庫
6消費者金融
7創業補助金
8クラウドファンディング
9エンジェル投資家
10ベンチャーキャピタル
11他企業からの出資
12契約者貸し付け
13親族・知人からの借り入れ
14ビジネスコンテスト

この記事では、以上のような代表的な開業資金調達法を14挙げて、メリット・デメリットの比較表とともにくわしく解説します

記事の内容は、

  1. 融資と出資の違い
  2. 開業資金調達14の方法
  3. 14の方法 メリット・デメリット比較表
  4. 業種別・必要な開業資金の相場
  5. 開業資金の内訳
  6. 開業資金調達の注意点

などです。

最後まで読めば、あなたに合った開業資金調達法がかならず見つかるはずです。
この記事をもとに、あなたが十分な資金を手に入れて開業できるよう願っています。

1. 開業資金調達方法は主に2つにわけられる

開業資金の調達方法といえば、「金融機関から借りる」「株式を発行して株主から出資を受ける」などさまざまありますが、それらは主に2つに分類することができます。
それは「融資」と「出資」です。
この章ではまず、融資と出資とは何か、どう違うかを説明しておきましょう。

1-1. 融資

「融資」とは、金融機関などから個人や企業への資金の「貸し付け」です。
わかりやすく言えば「お金の貸し借り」ですから、融資を受けた側は借りたお金をかならず返済しなければなりません
さらに、多くの場合では利子も発生するので、トータル的に借りた金額より多い額を返済することになります。

融資をしてくれる主な金融機関は、

◎銀行
◎信用金地方自治体の制度融資
◎日本政策金融公庫
◎地方自治体(制度融資)

などがあり、それぞれについては次章 「2. 開業資金調達 14の方法」でくわしく説明します。

1-2. 出資

「出資」は、株式などと引き換えにする「資金提供」です。
融資と違って、提供してもらった資金は返済する必要はありません

ただ、寄付ではないので、出資金に対しては何らかのリターンをしなければなりません
株式と引き換えの出資であれば、出資者は経営に参加する権利を持ちますし、配当金、値上がり益なども期待されます。
出資を受けた側は、企業を成長させることでそれに応える必要があります。

出資者となるのは主に

◎個人投資家
◎ベンチャーキャピタル
◎他の企業

などです。
これらについても次章 「2. 開業資金調達 14の方法」で解説します。

2. 開業資金調達 14の方法

開業資金調達 14の方法

では、具体的に開業資金を調達する方法にはどんなものがあるでしょうか?
よく使われる資金調達法を挙げていきましょう。

2-1. 日本政策金融公庫の創業融資

日本政策金融公庫は、2008年に国民生活金融公庫・農林漁業金融公庫・中小企業金融公庫の3つを統合して生まれた政府系金融機関です。
個人企業、小規模事業者、中小企業などに向けて、さまざまな貸し付けサービスを行っています。

中でも特に、創業支援に力を入れているので、開業資金を求めているならぜひ利用したい融資元です。
無担保・無利子でも借りられて、金利も担保があれば0.3%から、無担保でも0.66%からと、銀行など民間の金融機関と比べてかなり低めに設定されているのも利点です。

また、融資限度額が小規模企業で7,200万円、中小企業で6億~7億2,000万円と大きく、融資期間も設備資金なら20年以内と長期にわたるので、返済しやすいのもうれしいですね。

日本政策金融公庫の創業支援融資には、主に以下のようなものがあります。

2-1-1. 小規模企業向け

小規模企業が受けられる開業資金の主なものを2つ紹介しましょう。

  融資制度 利用できる者 融資限度額 融資期間
(うち据置期間)
小規模企業向け 新規開業資金 新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 7,200万円
(うち運転資金4,800万円)
設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性または35歳未満か55歳以上の方であって、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 7,200万円
(うち運転資金4,800万円)
設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)

出典:日本政策金融公庫の公式ホームページ「融資のご案内」より抜粋

ひとつは「新規開業資金」です。
新たに事業を始める人に加えて、開業後7年以内の企業でも利用できます。
融資限度額は7,200万円と大きく、設備資金なら20年以内、運転資金なら7年以内とゆったり返済できます。

もうひとつは、「女性、若者/シニア起業家支援資金」です。
女性で起業しようとする人、また35歳未満の若年層か55歳以上のシニア層で起業する人向けの融資制度で、こちらも開業後7年以内の企業でも利用可能です。
融資限度額7,200万円、返済期間は設備資金で20年以内、運転資金で7年以内と長期返済できるので、事業が軌道に乗るまでに時間がかかっても安心です。

2-1-2. 中小企業向け

  融資制度 利用できる者 融資限度額 融資期間
(うち据置期間)
中小企業向け 新事業育成資金 新規性、成長性のある事業を始めておおむね5年以内の方など 6億円 設備資金:20年以内(5年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性または35歳未満か55歳以上の方であって、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方 7億2,000万円
(うち運転資金2億5,000万円)
設備資金:20年以内(2年以内)
運転資金: 7年以内(2年以内)

出典:日本政策金融公庫の公式ホームページ「融資のご案内」より抜粋

ひとつは「新事業育成資金」です。
新しい事業を始めて5年以内の企業であれば利用でき、融資限度額は6億円と非常に大きくなっています。

また、「女性、若者/シニア起業家支援資金」もあり、融資限度額が7億2,000万円と小規模企業の10倍の借り入れができます。

いずれも返済は設備資金で20年以内、運転資金で7年以内と余裕があります。
新規開業を考えているなら、ぜひ最初に申し込んでみてほしい資金調達方法です。

2-2. 地方自治体の制度融資

都道府県や市区町村といった地方自治体にも、「制度融資」と呼ばれる融資を行っているところがあります。

これは、自治体が直接お金を融資してくれるのではなく、自治体と金融機関が連携して、信用保証協会の保証を受けて融資をするというものです。
自治体が主体になっているので、地元企業の支援に厚く、個人事業主や中小企業でも借りやすいのが特徴です。

この制度融資の中に「創業融資」制度もあるので、利用を検討してみるのをおすすめします。
というのも、金利が比較的安く、融資限度額も大きめに設定されているからです。

詳細は自治体ごとに異なりますが、例えば東京都の「創業融資」の場合、

◎金利:1.5~2.5%
◎融資限度額:3,500万円
◎融資期間:設備資金 10年/運転資金 7年

となっています。

ただ、公的な制度であるため、審査や手続きに時間がかかり、実際に融資を受けられるまでおおむね1か月前後かかります。
また、制度融資を行っていない自治体も多いので、創業する場所に制度があるか調べてみてください。

2-3. 信用保証協会付き融資

銀行など民間の金融機関からの借り入れを検討する人も多いと思いますが、銀行や信用金庫から直接借り入れをする、いわゆる「プロパー融資」は審査のハードルが高く、なかなか融資を受けられません。
そこで、多くの場合は信用保証協会の保証をつけて、銀行や信金から融資を受けます

保証を付ければ、もし返済が滞ったり貸し倒れになったりしても信用保証協会が弁済してくれるので、銀行としては貸しやすくなり審査のハードルも下がります。
資金力がない創業企業でも、借り入れできる可能性があるのです。

保証料を支払う必要があるのと、金融機関の審査だけでなく信用保証協会の審査も受けなければならないので手続きが煩雑なのが難点ですが、ノンバンクからの借り入れなどより低金利で融資が受けられるので、利用する人も多い融資です。

2-4. 金融機関の創業融資

「融資」を考えたときに、多くの人が思い浮かべるのは銀行など民間の金融機関からの借り入れでしょう。
ここでは銀行と信用金庫について説明しましょう。

2-4-1. 銀行

銀行から直接融資を受けることを「プロパー融資」といいます。
このプロパー融資は金利が低く、場合によっては1%以下の低金利もあり得ます。
また、審査が厳しいため、それに通ってプロパー融資を受けているというと企業の信用度が上がり、今後の取引に好影響を及ぼします。

ただ、さまざまな融資の中でもっとも審査が厳しいもののひとつなので、融資を受けられない可能性も高いのが難点です。
創業融資を受けたい場合は、「創業計画書」などの書類を提出して審査を受けるのですが、この書類の内容を充実させて、銀行に「将来性と成長が期待できる」と納得させられるようにしなければなりません。

2-4-2. 信用金庫

信用金庫は、銀行よりも中小企業や個人事業主が融資を受けやすい金融機関です。
というのも、営利を第一目的としておらず、地域の振興と繁栄のために相互で助け合うことを目的としているからです。

審査も銀行より厳しくありませんが、その分金利は銀行よりも少し高めで、メガバンクと比べると1%程度高いと言われています。
また、融資限度額も銀行より少額なので、多額の融資を希望する場合には不足する可能性もあるでしょう。
審査期間は銀行より長く、1~3か月かかるので、急ぎで資金が必要な場合には対応できません。

2-4-3. 消費者金融

消費者金融などのノンバンクは、銀行や信用金庫、政府系金融機関に比べて格段に審査がゆるく融資を受けやすいのがメリットです。

が、その反面金利は非常に高く、上限金利18%というところも多いのがネックです。

可能性は高いですが、まだ事業が安定しないうちから高金利の返済が経営を圧迫しかねません。
簡単に借り入れできるので利用したくなるでしょうが、返済計画をしっかり立てて慎重に検討することが必要です。創業時に、「銀行からも信用金庫からも借りられなかった」という場合でも、消費者金融なら借りられる事もあります。

2-5. 補助金、助成金

国や地方自治体、民間の各種団体などが、創業支援のための補助金や助成金を出しているので、それを利用するという方法もあります。
これらは融資とは違い、返済の必要がないというメリットがあるので、利用できるならぜひしたい制度です。

ここではその中から、主な補助金を紹介しましょう。

2-5-1. 創業補助金

創業補助金は中小企業庁による補助金で、正確には「創業促進補助金」「第二創業促進補助金」という名称です。
新たに起業する場合は「創業促進補助金」を、すでに事業を展開している企業が新事業に乗り出す場合は「第二創業促進補助金」を受けることができます。

いずれも補助上限額は200万円ですが、前述したように返済の必要がないため、受けられるならぜひ受けたいものです。

ただし、募集期間は限られていて、応募締切があります
日ごろから中小企業庁のホームページをチェックしておき、募集があったら応募するようにしましょう

また、申し込みは創業前でもできますが、実際に補助金が出るのは創業後です。
創業時の準備金にあてることはできないので、その点は注意してください。

2-6. クラウドファンディング

近年は、クラウドファンディングで事業資金を調達する企業も増えています。
クラウドファンディングとは、インターネット上に事業計画や「自分が実現したいこと」を公開し、賛同した人たちから資金を提供してもらう方法です。
目標額を設定し、それを満たす出資が集まったら事業や計画を立ち上げるという仕組みになっています。

提供された資金は返済の必要はありませんが、出資を募る際に、「実現したら出資者には返礼をする」ことを約束するケースは多いです。
たとえば、「店舗を開店できたら、出資者には商品をプレゼントする」などです。

この方法のメリットは、銀行などの金融機関では評価されなかった事業でも、一般から広く支持を集められる可能性があることです。
金融機関の審査では、事業の将来性や収益性などが重視されますが、クラウドファンディングの出資者はインターネットでつながっている世界中の一般人です。
ユニークさ、おもしろさで目をひいたり、大衆からの共感を得られれば、資金を集めることができるのです。

その反面、まったく興味を持たれず目標額に達しないケースも多々あります。
また、新しいビジネスの計画を世界中に公開することになるので、出資を募っている間に誰かにその事業を先に立ち上げられてしまう恐れもあるので注意してください。

2-7. エンジェル投資家

「エンジェル投資家」とは、起業家の創業資金を支援してくれる個人投資家のことです。
投資家自身が将来有望だと判断したスタートアップ企業に投資して、株式などの配当を受け取ります。

企業や団体ではなく完全に個人の裁量で資金提供してくれるので、事業内容に賛同してもらえれば、早期に出資を受けられます。
また、エンジェル投資家自身からアドバイスを受けたり、豊富な人脈を紹介してもらうことも可能です。
というのも、それによって企業が成長すれば、投資家自身も利益を得るからです。

ただ、関係を深めすぎると企業の経営にまで口を出してきたり、場合によっては経営権を奪われる恐れもあるので要注意です。

エンジェル投資家と出会うには、
・マッチングサイトを利用する
・起業家の交流会やイベント、セミナーに参加する

などの方法があります。

興味があれば、一度参加してみるといいでしょう。

2-8. ベンチャーキャピタルからの投資

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業に投資する投資会社のことです。

有望な起業家やベンチャー企業を見つけて出資し、将来その企業が上場した際に持ち株を売って売却益を得ることを目的としています。

そのため、基本的には上場を目指している企業に出資をします。
また、出資した企業に対しては、コンサルティングや資金調達のあっせんなど経営支援も行います。
上場前に企業価値をできるだけ高めておけば、上場後の株式売却益もより大きくなるからです。

ということは、上場を目指さない企業の場合は、ベンチャーキャピタルからの出資は期待できません。
また、出資を受けられても経営に過度に干渉される可能性もあるので注意しましょう。

2-9. 他企業からの出資

他企業から直接出資を受けるという方法もあります。
起業時に株式を譲渡し、出資してもらうのです。

出資してくれる企業を探すのはなかなか難しいかもしれませんが、実現すれば、その企業が持っている経営ノウハウや人脈を提供してもらえるかもしれません。
その結果事業が成功すれば、出資した企業も持ち株の価値が上がって利益を得るからです。

が、持ち株比率によっては経営に干渉されたり、最悪は経営権を奪われてしまう恐れもありますので、株式の50%以上を譲渡しないよう気を付けてください。

2-10. 契約者貸し付け

契約者貸し付けとは、保険契約をしている場合に保険会社から契約者に貸し付けをする制度です。
保険を解約した際に払い戻される金額の範囲内で、7~9割程度の借り入れができます

もちろん返済は必要で金利もかかりますが、審査がなく、数日~1週間程度と比較的短期間で入金されることが多いので、急ぎで資金が必要なときには便利でしょう。
返済をしている限りは保険契約も継続されるので安心です。

ただ、解約返戻金のある保険に限られるため、掛け捨て保険の場合は対象外です。
また、返済を長引かせると金利がかさみ、「元金+金利」が解約返戻金の額を超えてしまうケースがあります。
そうなると、保険が失効されてしまいます。
「返済できなくなっても、保険がなくなるだけですむ」と考えることもできますが、保険を失効したくなければきちんと返済し続けることが必要です。

2-11. 親族・知人からの借り入れ

どこからも資金が調達できなかった場合、最終手段として親族や知人に借金を申し入れる人もいますよね。
この方法のメリットは、金利や返済期間が自由に設定できることです。
親から借りる場合などは、「利息はいらない、少しずつでも返済してくれれば」というケースもあるでしょう。

知人の場合は、事業の内容を明確に説明して、納得すれば貸してくれる人が見つかるかもしれません。
特に、先に起業した先輩起業家などからは、協力が期待できるでしょう。

とはいえ、親族、知人いずれの場合も、きちんと契約書をつくって公正証書にしておくべきです。
なあなあで貸し借りをすると、つい甘えて返済が遅れがちになってしまい、その結果人間関係にひびが入りかねません。

親族や知人からの借り入れは最終手段と考え、もし借りる場合は契約書に則ってきちんと返済しましょう。

2-12. ビジネスコンテスト

最後に、ビジネスコンテストによる資金調達について説明しておきましょう。

ビジネスコンテストとは、自治体や各種団体、企業、教育機関などが主催して、ビジネスのアイディアを募るコンテストです。
優秀なビジネスプランだと認められれば、賞金や事業資金をもらえたり、協賛企業が起業支援してくれる可能性があるのです。

また、参加して勝ち残っていくと、起業セミナーに参加できたり、メンターがついて指導をしてくれることもあるので勉強になります。

ただ、賞金が高額なコンテストや優良企業がサポートしているコンテストには、優秀なアイディアが集中します。
その中で抜きんでるには相当な努力が必要です。
また、多くのコンテストでは観客の前でのプレゼンテーションが求められます。
人前で話すのが苦手な人には不利だと言えるでしょう。

最近では地域活性化を目的としたもの、学生を中心としたものなどさまざまなビジネスコンテストが開催されていますので、一度参加してみるのもいいのではないでしょうか。

3. 14の開業資金調達法 メリット・デメリット

14の開業資金調達法 メリット・デメリット

2章では14の資金調達法を紹介しました。 ではそれぞれ、利用する際にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 以下の表にまとめてみましたので、比較してみてください。

 メリットデメリット
日本政策金融公庫・金利が低い
・無担保、無保証でも融資が受けられる
・創業支援制度が充実している
・事業についてのアドバイスも得られる
・審査に日数がかかる
・面談が重視されるので入念な準備が必要
・審査がやや厳しい
地方自治体の
制度融資
・金利が低い・審査に日数がかかる
・制度融資がない自治体も多い
信用保証協会の
保証付き融資
・審査は銀行の直接融資より通りやすい
・金利は比較的低め
・金融機関と信用保証協会のふたつの審査を受けるので、日数がかかる
・書類や手続きも煩雑
銀行・金利が低い
・高額の融資も受けられる
・企業としての信用度が上がる
・審査が非常に厳しい
・審査に日数がかかる
・不動産などの担保を求められる場合がある
信用金庫・地域振興を目指しているので地元企業が取引しやすい
・小規模な企業やベンチャー企業にも親身に対応してくれる
・地方自治体の制度融資にもくわしい
・銀行よりも金利が高めである
・審査に日数がかかる
・融資限度額が比較的低い
消費者金融・審査に通りやすい
・審査日数が短くすぐに融資を受けられる
・金利が非常に高い
・融資限度額が低い
創業補助金・国の補助金なので返済の必要がない
・開業前でも申請できる
・つねに募集があるわけではない
・募集期間が短い
・補助金が出るのは創業後
クラウドファンディング・返済の必要がない
・金融機関の審査に落ちた事業でも資金を集めることができる
・資金が集まらず、創業できないケースも多い
・返済は必要ないが、商品やサービスでの返礼が必要な場合が多い
・事業計画を公開するので、先取りされる恐れがある
エンジェル投資家・個人投資家なので融資までのスピードが早い
・アドバイスや人脈の紹介が期待できる
・なかなか出会えない
・企業の経営に口出ししてくる投資家もいる
ベンチャーキャピタル・返済の必要がない
・経験豊富なベンチャーキャピタルから経営支援を受けられる
・上場を目指さない企業は出資を受けられない
・企業の経営に干渉、監視をしてくる恐れがある
他企業からの出資・その企業が持つノウハウや人脈の共有が期待できる・出資企業が見つけにくい
・株式を譲渡しすぎると経営に干渉される
契約者貸し付け・解約返戻金のある保険に加入していれば、誰でも借り入れできる
・審査がない
・短期間で借り入れできる
・金利は金融機関より高め
・解約返戻金の範囲内でしか借入できない
親族・知人からの借り入れ・利息や返済期間が自由に決められる
・個人の裁量なので、すぐに借り入れることも可能
・かならず借りられるとは限らない
・人間関係にひびが入る恐れがある
ビジネスコンテスト・勝ち残れば賞金や事業資金が提供される
・先輩起業家の指導を受けられる
・人気のコンテストではなかなか勝ち残れない

これらの中からひとつだけを選ぶ必要はありません。
融資と出資どちらも受けるなど、複数の手段を利用してもいいのです。

開業資金の調達は容易ではありません。
「これなら自分にも資金が手に入りそう」と思う方法には、いくつかトライしてみるといいでしょう。

4. 業種別・必要な開業資金の相場

業種別・必要な開業資金の相場

ところで開業資金は、一体いくら準備すればいいのでしょうか?
日本政策金融公庫による「2020年度新規開業実態調査」によると、開業資金の平均は989万円でした。
これは1991年度の調査開始以来もっとも少ない金額だそうで、例年であれはもう少し多く必要なようです。

ただ、開業資金というのは事業の種類や規模によって大きく異なります。
そこでこの章では、いくつかの業種別の開業資金の相場をご紹介しておきます。

飲食店500万~1,500万円
ネットショップ10万~50万円
アパレル・雑貨などの店舗300万~1,000万円
エステサロン200万~500万円
美容室・理髪店500万~2,000万円
学習塾200万~1,000万円
医院2,500万~1億5,000万円
士業(税理士、司法書士、弁護士など)50万~500万円
コンビニエンスストア(フランチャイズ)100万~350万円

飲食店などの店舗は、広さや立地、内装によって必要な資金額が変わります。
好立地で内装工事に予算を割いた場合は必要経費が跳ね上がるので、用意できる資金と相談しましょう。

医院の場合は、診療科目によって医療機器など設備の費用が大きく異なりますし、士業などは自宅で開業する場合と事務所を借りる場合とでは必要額に10倍ほどの開きがあります。

いずれにしろ、先に同業で開業した先輩に相談するなどして、事前に「何にいくらかかるのか」を明確にし、必要な開業資金額を用意しておくようにしましょう。

5. 開業資金の内訳

開業資金の内訳

では、開業するさいには、どんな費用が必要なのでしょうか?
事業所を借りる費用、設備費、人件費などさまざまな費用項目が挙げられるはずです。
そこでこの章では、開業の際に必要になる資金の内訳を挙げていきましょう。

開業資金を大きくわけると、

①事業所・店舗の取得費用
②改装費用・設備費用
③備品代
④販売促進費・広告宣伝費
⑤仕入れ費用

などが必要です。
また、開業後の運転資金として、

①人件費
②事業所・店舗の維持費
③仕入れ費用
④備品・消耗品費
⑤営業諸経費
⑥返済金

も事前に用意しなければなりません。

これらを表にまとめましたので、以下を確認し、予算または必要額を書き出して必要な開業資金を算出してください。

  費用項目 内訳
開業資金 事業所・店舗の取得費用 敷金、礼金、保証料、仲介手数料、駐車場契約料 など
改装費用・設備費用 内装・外装工事費、電気・配管工事費、電話工事費、電話加入権、設備費、看板制作費 など
備品費 机・いす、パソコン・周辺機器、電話、FAX、空調設備、厨房機器、消耗品、制服代 など
販売促進費・広告宣伝費 ホームページ作成費、チラシ・案内状作成費、名刺代、ノベルティグッズ など
仕入れ費用 商品仕入れ、材料費、加工費、外注費 など
開業後の運転資金 人件費 給料、社会保険料、その他福利厚生費、通勤交通費 など
事業所・店舗の維持費 家賃、管理費・共益費、水道光熱費、修繕費、看板使用料、駐車場使用料、更新料 など
仕入れ費用 商品仕入れ、材料費、加工費、外注費 など
備品・消耗品費 事務用品費、消耗品費 など
営業諸経費 交通費(通勤以外)、運送費、通信費、会議費、接待交際費、広告宣伝費、販売促進費、各種リース料、教育・研修費、租税公課 など
返済金 借入金返済元金、借入金支払利息 など

6. 開業資金調達の注意点

開業資金調達の注意点

開業資金の調達方法と、必要な金額がわかりました。
いよいよ実際に開業資金を調達するわけですが、その前に、知っておいてほしい注意点がありますので、以下に目を通しておいてください。

6-1. 自己資金を3割は用意する

自己資金ゼロで、開業資金をすべて融資でまかなおうとするのはリスクが大きいです。
創業からしばらくは経営も安定しないので、その中で返済金はなるべく少なく抑えたほうがよいでしょう。

そこで、ある程度自己資金を貯めてから、不足分のみ融資などで調達してください。
一般的には、開業資金の3割は自己資金をあてるのが望ましいとされています。

1,000万円必要なら300万円は自己資金で、700万円を融資に頼るというイメージですね。
もちろん、5割7割と多く用意できるならそれがベストです。
開業後の返済負担を減らすためには、自己資金も含めた資金調達計画を立てるようにしてください。

6-2. 運転資金も用意しておく

前章でも説明しましたが、開業時に必要なのは開業資金だけではありません。
開業後すぐに、人件費、家賃、借り入れの返済などさまざまな出費があります。
これらは事業を維持していくために必要な費用として「運転資金」と呼ばれます。

つまり、開業時には開業資金と同時に運転資金も用意しておかないと、すぐに資金繰りに詰まってしまうのです。

事業が軌道に乗って資金繰りが回り始めるには、少なくとも数か月はかかります。
できれば運転資金は6か月分程度用意しておくのがおすすめです。

6-3. 生活費も確保しておく

実は、「6. 開業資金の内訳」の中には含まれない重要な費用が別途必要になるのですが、何だかわかるでしょうか?

それは起業する本人の生活費です。
開業間もないうちで資金繰りが軌道に乗らないと、手元のお金をすべて事業に回してしまいがちです。
特に個人事業主の場合は、「給与」が発生しないので、事業の費用と個人の資産があいまいになりがちだといえるでしょう。

経営を明朗にするためにも、自分の生活費は別途確保した上で事業を運営するようにしてください。

7. 開業資金の調達先を簡単に探す方法

開業資金の調達先を簡単に探す方法

開業資金の調達法はさまざまで、さらに銀行、ノンバンクなどの金融機関も数多いので、「どれを選べばいいのかわからない」となりがちですよね。

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8. まとめ

いかがでしょうか?
開業資金の調達法について、知りたかったことはすべてわかったのではないでしょうか。

ではもう一度、記事の内容を振り返ってみましょう。

◎開業資金の調達法には主に「融資」と「出資」がある
◎具体的には、
 ・日本政策金融公庫の融資
 ・地方自治体の制度融資
 ・信用保証協会の保証付き融資
 ・銀行の融資
 ・信用金庫の融資
 ・消費者金融の融資
 ・創業補助金
 ・クラウドファンディング
 ・エンジェル投資家
 ・ベンチャーキャピタル
 ・他企業からの出資
 ・契約者貸し付け
 ・親族・知人からの借り入れ
 ・ビジネスコンテスト

これらの中から、あなたが希望通りの開業資金を手にすることができるよう願っています。

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