2023年11月10日 基礎知識

DX人材を育成するには|求められる役割や職種、育成のステップとポイントを紹介

DX人材を育成するには|求められる役割や職種、育成のステップとポイントを紹介

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、今や企業の競争力に不可欠なものとなっています。しかし、「DXに必要な人材をどのように育成すればよいのか」、DX人材育成に苦戦している事業者が少なくありません。本記事では、DX人材の概要や求められる役割を踏まえて、DX人材を育成するためのステップとポイント、活用できる補助金・助成金を紹介します。

目次

DX人材とは

DX人材とは

DX人材とは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために必要なスキルや知識を持った人材のことを指します。具体的には、情報技術(IT)やデータ分析、プログラミング、マーケティング、デザイン思考など、様々な分野の専門知識を有していることが求められます。

DX人材に求められる役割

DX人材では、以下のような役割が求められます。

デジタル化戦略の策定

DX人材は、企業や組織のデジタル化戦略を策定する上で重要な役割を担います。顧客のニーズを分析し、適切な技術やプラットフォームを選択するなど、デジタル化の方向性を明確にし、ビジネス価値を最大化することが求められます。

デジタル技術の導入・活用

DX人材は、最新のデジタル技術やツールを用いながら、ビジネスプロセスおよびサービスの改善に取り組むことが求められます。また、AIやビッグデータなどのデータ分析技術を活用し、ビジネスの課題解決に貢献することも重要な役割の一つです。

DXプロジェクトの推進

DX人材は、DXプロジェクトの推進においても重要な役割を果たします。リーダーシップを発揮しながらスケジュールや予算管理、品質の確保といったマネジメントを行い、プロジェクトを成功に導くことが求められます。

DX文化の浸透

DX人材は、組織全体にDX文化を浸透させることも求められます。DXの重要性やビジネス価値を周知し、社員の意識改革を促すことが必要です。

DX人材の職種とスキルマップとは

DXの推進においては、様々な職種の人材が必要です。経済産業省とIPAが策定した「デジタルスキル標準」によれば、DX人材として以下のような職種が挙げられます。

ビジネスアーキテクト

DX推進において、戦略的な視点からビジネスプロセスの再設計や最適化を担当する人材です。ビジネスプロセスの改善や新たなビジネスモデルの提案など、ビジネス全体を俯瞰してDXの推進をリードすることが求められます。また、関連する部署との連携やコミュニケーション能力も必要です。

デザイナー

DXに必要なUI/UX設計やデザインを担当する人材です。ユーザーの視点や使い勝手を考慮した、魅力的で使いやすいデザインを作り出すことが求められます。

データサイエンティスト

ビッグデータやIoT、AI技術などを活用し、企業の業務課題を解決するためにデータ分析を行う人材です。主に、データの収集や前処理、分析手法の検討、モデルの開発・構築、結果の可視化などを担当します。

ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアエンジニアは、システムやアプリケーションの設計、開発、テストなどを担当する人材です。

サイバーセキュリティ

システムやアプリケーションのセキュリティを担保するのに必要な人材です。DXではデジタルデータを扱うため、セキュリティは最優先課題の一つです。サイバーセキュリティ担当は、ハッキングや不正アクセスなどのサイバーセキュリティリスクから情報を守るために様々な対策を講じます。

DX人材に求められるスキル

DX人材には以下のようなスキルが求められます。

  • 戦略的思考能力
  • ビジネス知識
  • データ分析能力
  • 情報処理技術
  • クラウド技術
  • UI/UX設計
  • マーケティング
  • プロジェクトマネジメント
  • コミュニケーション能力
  • 英語力

DX人材に求められる職種やスキルは多岐にわたります。それぞれの役割やスキルについて把握し、必要な育成計画を策定することが重要です。

DX人材を育成するためのステップとポイント

DX人材を育成するためのステップとポイント

DX人材を育成するためのステップと、押さえておきたいポイントを紹介します。

1.DX推進に適した人材を選抜

まずはDX推進に適した人材を選抜します。企業の特徴や目標によって必要となる人材は異なります。「DX化推進においてどのような人材が必要なのか」要件を明確にし、適切な評価基準を設けて人材を選ぶことが大切です。

2.DX人材育成計画を策定

従業員が効率よくスキルを習得するためにも、DX人材育成計画を策定することが大切です。DXに関する知識やスキルを身につけるためのトレーニングプログラムを設計し、社員が必要な能力を身につけるための支援を行います。

3.座学(Off-JT)による知識・マインドセットの習得

策定したDX人材育成計画に沿って、教材やプログラムに取り組んでもらいます。DXに関する基礎知識やトレンドについて学ぶことはもちろん、DXに必要なマインドセットの形成にも取り組みます。

4.OJTによる実践力強化

座学を通してDX関連の知識やスキルを学んでも、実務に活用できないというケースが少なくありません。得られた知識・スキルを定着させるためにも、OJTを通して実践力を磨ける機会を増やしましょう。OJTで様々な経験を積むことで、課題に直面した場合の対応力や応用力を身につけることができます。

DX人材育成に活用できる補助金・助成金

DX人材育成に活用できる補助金・助成金

DXに関する知識やスキルを身につけるためのトレーニングや人材育成には費用が必要になる場合がほとんどです。こうした費用負担を軽減するために、国や自治体では補助金や助成金を提供しています。下記でDX人材育成に活用できる補助金・助成金を見ていきましょう。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、厚生労働省が提供している助成金です。事業主が従業員のスキルアップのための研修やコンサルティングを行う際に、費用の一部を助成してくれます。

人材開発支援助成金|厚生労働省

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の処遇改善やキャリアアップ促進に取り組む事業者を支援する制度です。なお、キャリアアップ助成金では様々なコースが用意されており、内容や助成額も異なるため、目的に合ったコースを選びましょう。

キャリアアップ助成金|厚生労働省

DXリスキング助成金

DXリスキング助成金は東京都が実施している制度です。DXに関する新規事業等を開発する企業に対し、プロジェクト費用の一部を補助してくれます。また。リスクマネジメントの専門家による支援や、新規事業等の実施に必要な人材の獲得支援を受けることも可能です。上限額が64万円で、対象経費の3分の2を助成してもらえます。

DXリスキリング助成金(中小企業人材スキルアップ支援事業)

DX人材育成に活用できる補助金・助成金を探すなら「freee資金調達」

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変化するビジネス環境に適応し、企業の成長を支援するためにもDX人材の育成は欠かせません。DX人材を育成するためには、求められる役割や職種、育成のステップとポイントを把握し、計画的に取り組むことが大切です。予算がネックとなって人材育成が進んでいない事業者は、補助金や助成金を検討してみるとよいでしょう。

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