2022年2月15日 基礎知識

ラーメン屋の開業で失敗しないために必要な準備や資金調達方法をご紹介!

ラーメン屋の開業で失敗しないために必要な準備や資金調達方法をご紹介!

今やラーメンは多くの人に愛される国民的食べ物です。その中でもラーメンが好きすぎるあまり、ラーメンを「食べたい」から「作りたい」へシフトし、ラーメン屋を開業する人が増えてきています。

しかし「ラーメン開業」で調べると、「多額の開業資金な割に客単価が低い」「3年以内に7割が廃業」という厳しい現実もあります。ラーメン開業で失敗しないためには、開業前の準備と資金繰りが重要になってきます。

当記事では、ラーメン屋を開業するために必要な資格や手続き、資金調達方法、資金繰りのコツについてご紹介します。

目次

ラーメン屋の開業にあたって抑えるべきポイント

ラーメン屋の開業にあたって抑えるべきポイント

ラーメン屋を開業するにあたって、まず重要になってくるポイントはラーメンの味です。しかしそれだけでは、ラーメン屋開業への道のりは遠いです。ラーメン屋開業の際のポイントを以下で紹介します。

・ラーメンでの経験やノウハウはあるか
・他店との差別化はあるのか
・資金に余裕があるか
・採算が取れるか

ラーメン屋での経験やノウハウはあるか

ラーメン屋を開業する上での業務は、ラーメンを作るだけではありません。仕入れから、お店の宣伝、お金の管理など、お客様側だった時には気づかなかった業務がたくさんあります。ただ知識があるのと、ラーメン屋で業務経験があるのとでは大きな差があります。

ラーメン屋の開業を検討されている方は、まずラーメン屋で働いて経験を積むことを推奨します。開業するという目的意識を持ってラーメン屋で働くことで、一連の業務、経営ノウハウを学ぶことができ、開業後のリスクを大幅に減らすことができます。

他店との差別化ポイントはあるか

ラーメン屋を開業する上で、他店との差別化は欠かせません。他店と顧客を取り合うわけですから、他店との差別化、つまり自店の強みは何かを見つける必要があります。

強みを見つける方法として、ターゲット顧客を決めることが重要です。たとえば、男性のサラリーマンや学生向けであれば、ボリューム満点、味の濃いこってりラーメンを作るとよいでしょう。健康意識の高い女性向けであれば、カロリー控えめ、味さっぱりのラーメンを作るなど、ターゲット顧客にあわせたラーメン作りを意識しましょう。

資金に余裕があるか

ラーメン屋を開業、運営していくためには、開業資金が必要となります。まず導入資金として、店舗の内装費、設備費などがかかります。さらにオープン後の運転資金として、従業員に支払う給料、毎月の家賃や水道光熱費が加わります。

事業形態や規模によって異なりますが、一般的に開業資金は1,000万円が必要と言われています。自店の事業形態や規模に対して、最低どれくらいの資金が必要なのかを計算し、少し余裕のある資金を確保するようにしましょう。

採算が取れるか

ラーメン屋を営業していく上で、採算が取れるかは重要な項目です。開業前に利益計画を立てて、シミュレーションしてみましょう。

売上に関しては、「年間営業日数と営業時間」「客単価」「席数」「席の回転数」からおおよその売上を計算します。そこから必要経費として、「食材費」「人件費」「家賃」「水道光熱費」等を差し引いた額がお店の「利益」となります。経費以上の利益が出ているかを計算し、採算が取れているかを確認するようにしましょう。

ラーメン屋の開業に必要な資格と手続き

ラーメン屋の開業に必要な資格と手続き

ラーメン屋の開業において、以下の資格と手続きが必要になります。

・食品衛生責任者
・飲食店営業許可

食品衛生責任者

食品を扱う飲食店は、必ず「食品衛生責任者」を取得している人が最低1人以上いることが義務づけられています。この資格を持つことで、正しい衛生管理知識を持って店舗を管理していることの証明になります。

食品衛生責任者は、食品衛生責任者養成講習会を受講することで取得することができます。講習会は都道府県が管理していますので、受講資格や受講にかかる金額などの詳細は、都道府県によって異なる場合があります。受講する際は、事前に確認するようにしましょう。

飲食店営業許可

飲食店営業許可とは、飲食店が開業するにあたって必要な許可証です。

飲食店営業許可を取得するには以下の要件が必要です。

・最低1人の食品衛生責任者を置くこと
・保健所の施設検査
・営業許可書の取得

以下で飲食店営業許可の詳細をまとめましたので、参考にしてください。

 
届出期間 店舗が完成する10日前まで
届出先 店舗所在地管轄の保健所
必要書類 ・営業許可申請書
・店内レイアウト図
・食品衛生責任者の資格証明書・申請料16,000〜19,000円 
※営業形態や地域、保健所によって異なります。

ラーメン屋の開業にかかる費用の目安

ラーメン屋の開業にかかる費用の目安

ここではラーメン屋開業にかかる費用の内訳を紹介します。表の内訳はあくまで目安になりますので、開業資金には余裕を持つようにしましょう。自己資金だけでは不足してしまう場合は、公的融資を活用することがおすすめです。また、居抜き物件や厨房機器のリースで初期投資を抑えることができます。

以下の図は、15坪程度の店舗の例です。

費用 金額
物件取得費 家賃の6ヶ月〜10ヶ月分
厨房設備費 200万円〜400万円
内装・外装工事費 500万円〜1,000万円
広告宣伝費 20万円〜

ラーメン屋を開業するときの資金調達方法

ラーメン屋を開業するときの資金調達方法

前半で、ラーメン屋を開業する際に自店に必要な資金のイメージができたと思います。必要な資金が明確になったら、資金調達方法を考えましょう。融資を検討される場合は、書類の作成や審査、決定まで約1ヶ月はかかりますので、早めに申請準備をしましょう。

当記事では以下3つの資金調達方法を紹介します。

・貯金
・民間の金融機関
・公的機関

貯金

まずは、自分の貯金を崩して資金に充てる方法です。ラーメン好きのサラリーマンが脱サラして、ラーメン屋を開業する話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし自分の貯金だけでは、なかなか開業資金を賄うのは厳しい方もいらっしゃると思います。その場合は融資を検討するわけですが、その際に貯金は初期費用の3分の1以上があることが理想です。

民間の金融機関

地方銀行など、民間の金融機関の融資を受けて資金調達する方法です。しかし、民間の金融機関の審査は、しっかりとした事業計画書やある程度の自己資本、過去の融資実績がないと審査を通過するのは厳しいです。また金利が高く、返済期間が短いのでリスクは大きいです。すでに事業を行っていて、新規のお店を開業する際に検討するのが妥当と思われます。

公的機関

日本政策金融公庫や地方自治体など、公的機関が実施する融資制度で資金調達する方法です。日本政策金融公庫の融資は、国が支援を行っているため、一般の融資と比べて過去の実績は問われないので、審査が通りやすいです。

日本政策金融公庫の新創業融資制度では、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を持っていれば融資を受けられる可能性があります。また民間の金融機関と比べて、金利が低く返済期間も長いことや、申込みから融資実行までの期間が1ヶ月とスピーディなのもメリットです。

融資審査に通るためのポイント

債務超過を解消する方法

機関によって審査の基準は異なりますが、以下の審査基準を持っている機関が多いと言えます。

・自己資金はあるか

・知識や経験があるか(下積み経験)

・行きたくなるお店か(お店のコンセプト)

自己資金はあるか

融資審査においても、自己資金が必要です。初期費用の3分の1以上、つまり200万円〜300万円の自己資金が必要です。また日本政策金融公庫が提供する、新創業融資制度の自己資金要件は、総事業費の10分の1以上となっていますが、10分の1だけでは審査を通らない可能性もあります。出来るだけ多くの自己資金を準備しましょう。

知識や経験はあるか

前半で述べましたが、融資側もたくさんの飲食店の融資審査をして、専門的でないにしろ、飲食店の経営に関してある程度の見識を持っています。お金を貸すわけですから、知識や経験があるかを、資料や会話の中で引き出しながら見極めています。勤務経験は長いか、どのような経験を積んできたかなどが重視されます。

魅力的な事業計画書であるか

前半で、ラーメン屋開業のポイントとしてお店のコンセプト、顧客のターゲティングが重要だと述べました。審査担当者は、事業計画書からお店のコンセプトや作るラーメンを想像します。時に顧客視点で見ることもあります。

担当者が実際にお店に行ってみたくなるような事業計画書であることが重要です。事業計画書での提案力が弱く、特徴がない内容だと、審査もネガティブな判断になりかねません。事業計画書の内容がお店に反映されるわけですから、お店のイメージがわかるように具体的な味や雰囲気、接客サービスを事業計画書に書くようにしましょう。

開業後の資金繰りのコツ

開業後の資金繰りのコツ

開業して間もない頃は、お客さんがなかなか来ない日も多いと思われます。一般的に開業してから軌道に乗るまでは最低6ヶ月かかると言われています。融資額以上の費用は自己資金でやりくりする必要があります。

売上を作ることはもちろん、経費の削減、支払日の確認など、日頃からお金の流れを把握し、管理する必要があります。ただしきちんと管理していても、思わぬトラブルが起きることがあります(営業停止や設備の故障等)。そういった場合は、助成金や補助金等を活用するようにしましょう。

まとめ

まとめ

ラーメン屋を開業するには、徹底した準備と資金繰りが重要になってきます。特に資金繰りに関しては、急に資金が必要になった際、融資先をすぐに見つけるのは大変だと思います。せっかく融資先を見つけても、審査が厳しくて通らなかったとなれば、苦労は水の泡です。

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