2021年7月28日 基礎知識

ファクタリングを資金調達に活用するポイント

ファクタリングでの資金調達は、銀行や公的機関の融資よりも現金化のスピードが速い点が最大の特徴です。すぐに現金が必要な場合は非常に有効な資金調達方法と言えるでしょう。
しかし、ファクタリング会社の中には悪徳業者もおり、ファクタリングの仕組みや特徴、メリット・デメリットについて正しく知る必要があります。

本記事では、ファクタリングを資金調達に活用するポイントについて詳しく解説します。

ファクタリングを資金調達に活用するポイント

目次

ファクタリングとは

ファクタリングとは、入金前の売掛債権(請求書)をファクタリング会社に譲渡し、現金化できる金融サービスです。
売掛債権とは、商品やサービスの提供が完了済みのもののうち、まだ支払いがされていない債権をさします。簡単に言うと「現金を受け取る権利」です。

日本の商習慣は掛取引(信用取引)が一般的です。掛取引では、商品・サービスの提供から支払いまでのタイムラグがあり、時に企業や個人事業の資金繰りを圧迫することがあります。

ファクタリングは、ファクタリング会社に手数料を払うことで請求書を早期に現金化し、資金繰りの改善に役立てることができるのです。

ファクタリングには3社間取引と2社間取引がある

ファクタリングには、自社・ファクタリング会社・取引会社で契約をする3社間取引と、自社とファクタリング会社のみで取引が完了する2社間取引があります。

3社間ファクタリング

3社間ファクタリング

3社間ファクタリングでは、上図のように取引先が売掛金の支払いをファクタリング会社に行います。このため、ファクタリング利用について取引先の同意を得る必要があります。

2社間ファクタリング

2社間ファクタリング

2社間ファクタリングでは自社とファクタリング会社で取引するため、取引先に売掛債権の譲渡が知られることはありません。インターネット上で取引が完結するクラウドファクタリングの多くもこの2社間ファクタリングの仕組みを採用しており、3社間ファクタリングよりもスピーディーに審査が進む点や、手数料の低さが人気です。

代表的な2社間ファクタリング

会社名 概要

OLTA(オルタ)(個人向け)

OLTA(オルタ)(法人向け)

オンライン完結型のファクタリングサービス。面談不要、Webで書類提出が完了する点が特徴。審査は24時間以内に行われ審査後、最短即日に振込される。手数料は手数料2〜9%。

FREENANCE(フリーナンス)(個人向け)

FREENANCE(フリーナンス)(法人向け)

フリーランスや個人事業主などの小規模事業のオーナー向けのファクタリングサービス。請求書の審査後、最短即日で現金が振込される。手数料は請求書額面の3〜10%。

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ファクタリングが資金調達として向いているケース

資金調達には様々な方法がありますが、ファクタリングの利用が向いているのは主に以下のケースです。

早期に資金調達をしたい場合

銀行や公的機関からの融資を受ける場合は、審査申込から融資実行まで最低でも1ヶ月は時間がかかります。また、審査のために多くの資料を用意する必要もあります。

ファクタリングは現金化までのスピードが速く、早期に資金調達をしたい場合に有効です。突然の支出にも対応することができます。

銀行や公庫から融資を断られた場合

銀行や日本政策金融公庫の審査に通らなかった場合にもファクタリングは有効です。

ファクタリングで審査の基準となるのは売掛先の企業です。融資を受ける場合は、税金の滞納や経営状態がよくないと審査に通らない場合がありますが、ファクタリングは自社ではなく取引先が審査されるため、こういった心配がある場合でも大丈夫です。融資と異なり、保証人や担保も必要ありません。

さらに、ファクタリングは借入ではなく資産の譲渡です。このため負債に分類されず、ファクタリングの利用が信用情報に影響することもありません。

ファクタリングで資金調達をする際の注意点

ファクタリングには大きなメリットがある一方で注意点もあります。

売掛債権(請求書)の金額以上の資金調達はできない

譲渡する売掛債権(請求書)以上の資金調達ができない点には注意が必要です。ファクタリングだけでは資金が足りない場合や、すぐにまとまった現金が必要な場合は、他の資金調達方法の検討も必要です。例えば、クレジットカード決済で支払いを先送りにしたり、ビジネスローンと併用して資金調達をするなどです。

3社間取引は取引先に通知される

3社間取引の場合、売掛債権を譲渡することを取引先に知らせる必要があります。売掛債権を譲渡したことで「経営状態が良くないのでは」など悪印象を抱かれる可能性もあるため、注意が必要です。

悪徳業者とのトラブル

ファクタリング会社のなかには、法外の手数料を要求する悪徳業者も存在します。「口頭確認のみで契約書を交わさない」「不利な契約を押し付けようとする」など、少しでもおかしいと思ったら取引しないことをお勧めします。

ファクタリングと資金調達のポイント

ファクタリングで資金調達をする際にもっとも重要なポイントは、自社の資金繰りの現状を正しく把握しているかどうかです。いざ資金が不足してから慌てて資金を集めるのではなく、いつまでにいくら資金が必要なのか予測できれば安心です。

資金が不足する時期の予測が立てば、資金調達のために最適な方法を見つけることができます。資産や現金、負債について正確に把握するためにも、日頃から資金繰りについて考えることが重要です。

資金繰り・資金調達をサポート

この記事をご覧になっている方は、普段から資金繰りの状況についてチェックなさっているでしょうか。会計freeeのユーザーアンケートによると、定期的に資金状況についてチェックしている方は約50%、確認の方法は預金残高通帳です。

キャッシュは企業存続の命綱です。キャッシュフローや今後の資金繰り予測などは会社経営の重要な要素の一つであり、資金調達は企業継続・繁栄の重要な手段です。
ただし、資金繰りや資金調達は難しい、よくわからない。そう思っている方も多いのではないでしょうか。

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まとめ

事業を運営・拡大していく上で資金繰りに関する問題は避けて通れない道です。また、なかなか相談相手がいない話題でもあります。

資金調達freeeや会計freeeのデータを活用して、事業を効率的に運営していきましょう。

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  • ローン商品や給付金等の情報は、特に断りがない限り記事公開現在のものです。最新の情報は各金融機関のホームページや公式サイトでご確認ください。
  • freee資金調達はお客様のサービス選択時の参考情報提供を目的としており、特定の金融機関、ローン商品の優劣を示したものではありません。
  • 各金融機関の審査結果によっては利用できない場合があります。

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