2021年5月26日 基礎知識

個人事業主が利用できる、事業向けのローンとは

個人向けの「住宅ローン」や「マイカーローン」「教育ローン」のほか、法人・個人事業主向けにもローンがあることをご存知でしょうか。事業者向けのローンは「ビジネスローン」と呼ばれ、使途は事業に関することに限定されています。金利は高めですが、申し込みから着金までが速い点が特徴です。

本記事では、個人事業主が利用できるローンや資金調達方法、日頃から気をつけたい資金繰りについて詳しく解説します。

個人事業主が利用できる、事業向けのローンとは

目次

個人事業主と個人向けローン

個人事業主が事業主としてではなく、個人として利用できるローンには「住宅ローン」「教育ローン」「マイカーローン」などがあります。

住宅ローン 住宅の購入や増築・改築のためのローン
教育ローン 子供の教育費のためのローン
マイカーローン 自動車に関する諸費用を賄うためのローン

一般的に、会社員と比較すると個人事業主や法人経営者はクレジットカードを作ったりローンを組むのが難しいと言われています。これは、毎月定まった給与が振り込まれる会社員と異なり、自営業者は収入のアップダウンの可能性や病気・怪我で働けなくなるリスクがあるためです。このため、独立前にクレジットカードの発行や住宅ローンの契約を済ませる個人事業主も少なくありません。

個人事業主になってから申し込みをする場合は、審査用の資料を丁寧に準備し事業の安定性や返済能力をきちんと示すことが重要です。

教育ローンに関しては、日本政策金融公庫の「教育一般貸付(国の教育ローン)」を利用する個人事業主も少なくありません。日本政策金融公庫は、小規模事業や中小企業向けに融資をする金融機関です。事業用の融資制度が中心ですが教育ローンも提供しており、資金繰りのために事業用の借入のほか、教育ローンに申し込む個人事業主や中小企業経営者もいるようです。

日本政策金融公庫 国の教育ローン

融資制度 利用 融資限度額 融資期間
(据置期間)
教育一般貸付(国の教育ローン) お子さまの教育資金を必要とする方 350万円
一定の要件に該当する場合は、上限450万円
15年以内(在学期間内)

個人事業主と事業向けローン

事業向けのローンとは、個人事業や中小企業を対象とした金融商品です。資金の使途は事業の運転資金や設備投資に限定されています。

「事業向けローン」といえばビジネスローンが一般的かもしれませんが、ここでは「ローン」を「融資」と広く捉え、個人事業主が利用できる融資制度をご紹介します。

銀行のプロパー融資

銀行のプロパー融資は審査が厳しく、特に個人事業の開業前や開業後すぐは借入が難しいと考えたほうがいいでしょう。開業後一年未満は融資を受けられないことが多いようです。しかし、事業内容によっては融資が受けられる可能性もあるので、まずは銀行の融資担当に相談してみることをお勧めします。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は財務省所管の特殊会社で、個人事業や中小企業を対象に融資を行います。一般貸付、セーフティネット貸付、新企業育成貸付など、資金の使途に応じて様々な融資制度を提供しています。銀行のプロパー融資と比較して金利が低く、審査を受けやすい点が特徴です。

日本政策金融公庫からの借入を滞りなく返済すると、それが実績となって銀行や信用金庫からも資金を借り入れしやすくなります。個人事業主が借入を考える際にまず候補に上がるのが日本政策金融公庫と言えるでしょう。

ビジネスローン

ビジネスローンとは、中小企業や個人事業主向けに作られた融資商品で、銀行融資などより審査条件がやさしい分、金利が高めに設定されている点が特徴です。銀行や消費者金融、カード会社などがビジネスローンをサービスとして提供しています。
無担保・無保証、数日で着金するケースが多いため、すぐに資金が必要な場合に有効です。

ローン以外の個人事業主向け資金調達方法

融資やビジネスローン以外に、助成金や補助金、請求書の譲渡も個人事業主の資金調達方法として有効です。

助成金・補助金

助成金は自治体や政府主体のものなど様々な種類があり、金額も異なります。補助金は、あらかじめ予算が設定されているケースが大半で、申請者の中から選抜が行われます。いずれも確実に支給される訳ではありませんが、資金の一部を負担してもらえるのは大きな魅力です。

ファクタリング

ファクタリングとは、請求書などの売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで現金を得る資金調達方法です。2%〜10%の手数料を支払う必要がありますが、ビジネスローンと同じく最短即日で着金される点が魅力です。資産の売却にあたるため、負債にならない点も特徴です。

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネット上で第三者に呼びかけて資金調達を行う方法です。商品・サービスをクラウドファンディングサイトで公開し、興味を持った支援者や見込み顧客から出資してもらうことができます。

共感が得られればソーシャルメディアでの拡散や、商品・サービス発売前のファンづくりが期待できます。市場で受け入れられるかも検証でき、マーケティングの役割も果たしてくれるでしょう。

クラウドファンディングには、寄付型・購入型・投資型などいくつか種類があるため、これから売りたいプロダクトやサービスに合ったものを選ぶことが重要です。

個人事業主がローンを賢く利用するには

個人事業主が利用できるローンや融資、資金調達方法にはいくつか種類があります。資金が必要になるのは、売上が拡大して仕入れが増えた場合や、機材が壊れて急にまとまったお金が必要になる時などです。

いざという時に慌てないためにも、普段から資金繰り表を作って資金の増減を管理することが大切です。

資金繰り・資金調達をサポート

この記事をご覧になっている方は、普段から資金繰りの状況についてチェックなさっているでしょうか。会計freeeのユーザーアンケートによると、定期的に資金状況についてチェックしている方は約50%、確認の方法は預金残高通帳です。

キャッシュは企業存続の命綱です。キャッシュフローや今後の資金繰り予測などは会社経営の重要な要素の一つであり、資金調達は企業継続・繁栄の重要な手段です。
ただし、資金繰りや資金調達は難しい、よくわからない。そう思っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、freeeでは資金繰り・資金調達をスムーズにおこなうためのサービスを提供しています。

資金調達freee:複数の金融商品を簡単に比較・申込ができる

資金を調達したいが、なにが自社に適した調達手段なのか、借入できる商品なのかがわからないという経営者の大きな悩み。最終的には税理士の言う通りにするがこれで良かったのか?と不安がつきまといます。
資金調達freeeでは、いくつかの質問に答えれば複数の資金調達手段から、自社に最適な商品を比較できる形で紹介。サービスは即日利用が可能で、そのままオンラインで申し込みまでが可能になります。

資金調達freee画面

事業用クレジットカード:freeeカード

資金調達、資金繰りの手段として最後にご紹介したいのが事業用クレジットカード(ビジネスカード)です。
「独立する前にクレジットカードを作っておくように」と勧められたことはありませんか?一般的に、個人事業主、フリーランス、経営者などご自身で事業を運営するようになると、クレジットカードの審査に通りにくくなると言われています。

しかし、支払いを先送りする方法としてクレジットカードは有効な手段の一つです。このためfreeeでは、事業をお持ちの方に特化したクレジットカードを提供しています。ブランドはVISA、Master、American Expressといった主要国際ブランドを揃えた豊富なラインナップを揃えており、オンラインからすぐに申し込むことが可能です。

まとめ

事業を運営・拡大していく上で資金繰りに関する問題は避けて通れない道です。また、なかなか相談相手がいない話題でもあります。

資金調達freeeや会計freeeのデータを活用して、事業を効率的に運営していきましょう。

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  • ローン商品や給付金等の情報は、特に断りがない限り記事公開現在のものです。最新の情報は各金融機関のホームページや公式サイトでご確認ください。
  • freee資金調達はお客様のサービス選択時の参考情報提供を目的としており、特定の金融機関、ローン商品の優劣を示したものではありません。
  • 各金融機関の審査結果によっては利用できない場合があります。

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