2023年11月10日 基礎知識

【2023年度版】建設業におすすめの補助金・助成金7つ|採択事例もあわせて紹介

【2023年度版】建設業におすすめの補助金・助成金7つ|採択事例もあわせて紹介

建設業は経済環境の影響を受けやすく、人材不足や長時間労働など多数の課題を抱えているケースも少なくありません。事業の安定化・拡大をはじめ、労働環境の改善のための資金調達方法として優先的に検討したいのが補助金・助成金です。本記事では、建設業におすすめの補助金・助成金と採択事例を解説します。ぜひ参考にしてください。

※補助金・助成金の内容は記事執筆時点の情報です。各補助金・助成金の最新情報は省庁や自治体の公式ページをご確認ください。

目次

建設業におすすめの補助金・助成金

建設業におすすめの補助金・助成金

建設業に活用できる補助金・助成金を7つ紹介します。

  • IT導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 事業再構築補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 業務改善助成金
  • 人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)
  • トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

補助金・助成金によって受給金額や条件が異なります。自社の事業に必要な金額をしっかり試算したうえで、活用できる補助金を検討しましょう。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業のIT化を促進するための制度です。具体的には、中小企業・小規模事業者が自社の経営課題・ニーズに合ったITツールを導入する際の費用の一部を補助します。

建設業のITツール導入事例としては、CADや給与計算システム、経費精算システムなどが挙げられます。ITツールを導入することで業務効率化につながり、生産性向上を図れます。ITツールを導入したいものの、資金不足がネックとなって導入に踏み切れていない建設事業者の方はぜひ検討しましょう。

なお、建設業の場合、以下の条件を満たす事業者が対象です。

  • 資本金が3億円以下
  • 常時使用する従業員の数が300人以下

支給対象

ITツールを導入する中小企業・小規模事業者

対象経費

ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費、ハードウェア購入費

補助額

・通常枠A類型:5万円〜150万円

・通常枠B類型:50万円~450万円

・セキュリティ対策推進枠:5万円~100万円

・デジタル化基盤導入枠:(下限なし)~50万円以下、もしくは50万円超~350万円

補助率

1/2〜3/4

IT導入補助金 公式ホームページ

ものづくり補助金

ものづくり補助金は「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」の略称で、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に必要な設備導入において、その費用の一部を補助する制度です。代表的な事例としては、最新設備の導入による品質向上やICTを活用した生産性向上などがあります。

なお、ものづくり補助金の対象経費である「機械装置・システム構築費」は、単価50万円(税抜き)以上の設備投資を行うことが必須条件となっています。建設業で使われる機械は高額なものが多い傾向にあり、ものづくり補助金との相性がよいといえるでしょう。

支給対象

試作品の開発・生産プロセスの改善に取り組む中小企業・小規模事業者

対象経費

機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費

補助額

・通常枠:100万円〜1,250万円

・回復型賃上げ・雇用拡大枠:100万円〜1,250万円

・デジタル枠:100万円〜1,250万円

・グリーン枠:100万円〜4,000万円

・グローバル市場開拓枠:100万円〜3,000万円

●大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例

※従業員数に応じて上限が引き上がる

 5 人以下 :各申請枠の上限から最大100万円引き上げ

6人~20人:各申請枠の上限から最大250万円引き上げ

21人以上 :各申請枠の上限から最大1,000万円引き上げ

補助率

1/2~2/3

ものづくり補助金 公式ホームページ

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、ポストコロナにおいて中小企業の事業再構築をサポートする制度です。新分野展開・事業展開・業種転換・事業再編などに取り組む企業に対して、その取り組みにかかる費用の一部を補助します。

最大で1.5億円が支給されるため、規模の大きい補助金です。なお、事業再構築に取り組むにあたっては、必ずしも既存事業と関連した事業である必要はありません。

「新規事業を立ち上げて、収益向上を目指したい」「既存事業が低迷しており、転換するために費用が必要」という事業者におすすめの補助金です。

支給対象

新分野転換や業態転換、業種転換、事業再編などに取り組む事業者

対象経費

建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費

補助額

・成長枠:100万円〜7,000万円

・グリーン成長枠:100万円~1.5億円

・卒業促進枠:成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に応じて変動

・大規模賃金引上促進枠:100万円~3,000万円

・産業構造転換枠:100 万円~7,000万円

※廃業を伴う場合は廃業費を最大2,000万円上乗せ

・最低賃金枠:100万円〜1,500万円

・物価高騰対策・回復再生応援枠:100万円~3,000万円

補助率

1/2〜3/4

事業再構築補助金 公式ホームページ

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の販路開拓・業務効率化の取り組みにかかる費用の一部を補助する制度です。建設業の具体的な活用事例としては、ホームページの作成や看板の設置、ICT機器やドローンの導入などが挙げられます。

小規模事業者持続化補助金は5つの枠が設けられており、通常枠の場合は補助上限は50万円、補助率は2/3です。なお、小規模事業者の定義は業種によって定められており、製造業は、常時使用する従業員の数が20人以下の企業が対象となります。

支給対象

販路開拓や生産性向上の取組などに取り組む小規模事業者

対象経費

機械装置等費、広報費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、専門家謝金、専門家旅費、設備処分費、委託費、外注費

補助額

・通常枠:50万円

・賃金引上げ枠:200万円

・卒業枠:200万円

・後継者支援枠:200万円

・創業枠:200万円

・インボイス特例:50万円

補助率

2/3

※賃金引上げ枠の場合、赤字事業者は3/4

小規模事業者持続化補助金 公式ホームページ

業務改善助成金

業務改善助成金は、事業場内の最低賃金を引き上げることを目的とした制度です。生産性向上のための設備投資を行い、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その費用の一部を助成します。

なお、令和5年8月31日より、以下の内容が拡充されました。

  1. 対象となる事業場に関して、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内から50円に拡大
  2. 事業場規模50人未満の事業者に関して、賃金引上げ後の申請を可能とする
  3. 事業場内の最低賃金額に応じて設けた助成率の区分を30円引き上げる

1に関して補足すると、地域別最低賃金が920円の地域では、事業場内最低賃金が960円(差額40円)の企業は対象外となっていました。拡充後は差額が50円以内の企業も対象となり、助成金を受給できます。

支給対象

日本国内に事業場を設置している事業者

助成額

30円コース:30万円〜130万円

45円コース:45万円〜130万円

60円コース:60万円〜300万円

90円コース:90万円〜600万円

助成率

900円未満:9/10

900円以上:4/5(9/10)

950円未満:4/5(9/10)

950円以上:3/4(4/5)

※()内は生産性要件を満たした場合に適用

業務改善助成金|厚生労働省

人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)

人材開発支援助成金は、従業員のスキル取得・キャリア形成の支援を目的とした制度です。事業主が従業員に対して職務に関連した専門的な知識・技能の習得を目的とした訓練を実施した場合、訓練にかかった経費や訓練期間中の賃金の一部を助成します。

人材開発支援助成金では7つのコースが用意されています。その中でも建設労働者技能実習コースは、雇用する建設労働者に技能実習を有給で受講させた場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部が助成されるコースです。

支給対象

従業員に所定の技能訓練を実施した建設事業者

補助額

【経費助成の助成額】

●雇用保険被保険者数が20人以下の中小建設事業主:対象金額 × 3/4


●雇用保険被保険者数が21人以上の中小建設事業主

・35歳未満の労働者:対象金額 × 7/10

・35歳以上の労働者:対象金額 × 9/20


【賃金助成の助成額】

●雇用保険被保険者数が20人以下の中小建設事業主

:受講者1人につき8,550円〈9,405円〉(+2,000円)× 受講日数


●雇用保険被保険者数が21人以上の中小建設事業主

:受講者1人につき7,600円〈8,360円〉(+1,750円)× 受講日数


※〈〉内は建設キャリアアップシステム技能者情報登録者の場合

※()内は、賃金向上助成・資格等手当助成の上乗せ金額

人材確保等支援助成金(建設キャリアアップシステム等普及促進コース)(旧建設労働者確保育成助成金)|厚生労働省

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

トライアル雇用助成金は、求職者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的とした制度です。職業経験・技能・知識の不足などから安定的な就職が困難な求職者を一定期間(原則3ヶ月)雇用した事業者に対して費用を助成します。

トライアル雇用が終了した後は、双方の同意があれば正式に雇用することも可能です。労働者の適性を確認した上で雇用できるため、ミスマッチを防げます。

支給対象

求職者を一定期間雇用した事業者

助成額

月額最大4万円/人(最長3ヶ月)

※対象者が母子家庭の母または父子家庭の父の場合、1人につき月額5万円

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)|厚生労働省

建設業の補助金採択の事例

建設業の補助金採択の事例

建設業の補助金採択の事例を紹介します。補助金・助成金を活用する際の参考にしてください。

ITツール導入による業務効率化(IT導入補助金)

労働力人口の減少を受け、さらなる業務効率化が必要であると感じた企業は、工場原価管理システムと財務・給与管理システムを導入。工事の予算・実績をスピーディかつ正確に管理でき、管理部門からも工事内容や採算を確認できるようになりました。

工事原価管理と給与システムが連動しているため、工事担当者の労働時間から人件費を工事原価として振り分けられ、正確な採算情報を反映することにつながっています。また、費用が増えている部分などの情報もリアルタイムで把握できるため、経営判断に活かされています。

参照:IT導入補助金|ITツール活用事例「野村建設工業株式会社」

レーザースキャナー導入による業務効率化(ものづくり補助金)

プラント建設や保守工事を請け負う事業を展開している企業は、これまでは大掛かりな足場を現場に組み、寸法が必要となりそうな場所をすべて手作業で採寸していました。しかし、この方法は多大な作業時間がかかるため、顧客が希望する期間でプランニングできないという課題がありました。

他社がレーザーで距離を測定して業務を効率化させていることを知った同企業は、3Dレーザースキャナーおよび3D CADソフトを導入。従来は足場がなければ詳細を確認できなかった高所も確認でき、採寸にも時間がかからなくなりました。結果として現場調査にかかる工数を通常の約10分の1に抑えることに成功しています。

参照:ものづくり補助金総合サイト|成果事例のご紹介「電気計装分野における3Dレーザースキャナー導入による業務効率の向上」

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建設業の事業者が補助金・助成金を活用すれば、業務効率化や待遇の見直しにつながります。人手不足、長時間労働の課題を解決するためにも、積極的に補助金・助成金を活用して自社の持続的な発展につなげていきましょう。

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