経営戦略が面白い企業の成功事例|スモールビジネス経営者が学ぶべき経営戦略の手法も紹介

企業が市場で生き残るためには経営戦略が鍵となります。しかし、経営戦略は同じ業界であっても様々。ユニークな経営戦略で成功している企業もいくつか存在しています。当記事では経営戦略が面白い企業の成功事例とポイントを解説するとともに、スモールビジネス経営者が知っておきたい経営戦略手法も紹介します。
目次

面白い経営戦略で成功している企業の事例

面白い経営戦略で成功している企業の事例を4つピックアップして紹介します。
ユニクロ|ファーストリテイリング
低価格帯の衣料品を提供するファストファッションブランドとして急速に成長してきたユニクロ。ユニクロの大きな特徴は、SPA(製造小売業)というビジネススタイルにあります。SPAは企画から製造、販売までの過程を一貫して自社で行うビジネスモデルのことです。
SPAのメリットは大きく2つあります。1つ目は、中間業者に支払うマージンが発生しないためコストを抑えられることです。2つ目は、自社で顧客情報を保有したり分析したりできるため、顧客ニーズを捉えた商品企画や需要予測の精度を高められることです。
SPAにより、低価格帯ながらも顧客ニーズを捉えたデザインや機能性に優れた商品を提供し、コロナ禍でも実績を維持することに成功しています。
参照:ユニクロのビジネスモデル | FAST RETAILING CO., LTD.
QBハウス|キュービーネット株式会社
「QBハウス」は、世界最大規模の理容室チェーンであり、数多くの顧客から支持を受けています。同社が成功を収めた経営戦略の一つが「省時間ヘアカットサービス」です。約10分というカットの早さと料金の安さが特徴で、「短時間カットによるベストな髪型の維持」をコンセプトに顧客ニーズを捉えています。
また、QBハウスはサービスメニューに特徴があります。理容室や美容室では、シャンプーや髭剃り、ヘッドスパなどのサービスを展開しているのが一般的です。
QBハウスではそれらのサービスを排除し、カットのみに特化しています。例えば、カット後のシャンプーは行わず、エアウォッシャーと呼ばれる吸引器で毛くずを吸い取るのみとし、スピードをアップしています。約10分間のカットにより顧客の回転率を上げることで、高収益を実現しています。
参照:QB HOUSEの5つのちょうどいい | QB Lab | QBハウス “10分の身だしなみ”
コメリ|コメリ株式会社
コメリはDIY用品や園芸用品をメイン商品として、ホームセンターとハード&グリーンを展開するチェーンストアです。通常、ホームセンターはある程度の商圏人口がある場所に出店しますが、コメリは小規模・中規模の商圏(農村地域など)に出店しているのが特徴です。
農村地域や農業者をターゲットとし、園芸用品や農業資材を中心とした品揃え戦略を展開。農業分野にターゲットを絞り、農家のニーズに応えるニッチ戦略によって大きな優位性を獲得しています。
富士フイルム株式会社
精密化学メーカーの富士フイルムは、自社技術を活かした多角的な事業を展開することで様々な分野での事業拡大に成功しています。デジタル化による写真市場の縮小を見据えて多角化戦略を検討し、写真事業以外にも注力するようになりました。
現在はデジタルカメラや化粧品、医薬品、再生医療などの分野で多角的に事業を展開しています。例えば、化粧品ではフイルムの主原料であるコラーゲンや抗酸化技術が開発に活かされています。写真フイルム市場が縮小していく中、多角化戦略によって事業のリスクを分散させ、業績の安定化につなげています。
参照:富士フイルムグループ紹介動画 | 富士フイルムホールディングス株式会社
スモールビジネス経営者が学ぶべき経営戦略の手法とは

スモールビジネスを成功させるには、市場における競争力を高めるための経営戦略を持つことが重要です。ここでは、スモールビジネス経営者が押さえておきたい経営戦略の手法を4つ解説します。自社の経営戦略の参考にしてみてください。
差別化戦略
差別化戦略とは、商品・サービスに独自の付加価値を加えることで、他社との差別化を図る戦略です。例えば、高品質な素材やデザイン、サービス品質の向上や包装などの付加価値を追求することで、独自性を打ち出すことができます。単にオリジナリティを追求するのではなく、消費者のインサイトやニーズを的確に捉えた上で魅力化を図ることがポイントとなります。
集中化戦略
集中化戦略とは、特定の市場や商品に注力することで、競争力を高める戦略です。特定の地域や商品分野に絞って販売することで自社のリソースを効果的に集中させ、コスト削減や効率化を図ることができます。これにより競合他社よりも優位性を確保しやすくなります。とくに大手企業が市場シェアを占めているような領域において、スモールビジネスが競争優位を獲得する上で有効な手法です。
ニッチ戦略
ニッチ戦略とは、市場の隙間や小さなニーズに着目し、狭い市場で事業を展開することをいいます。一見、市場の成長性を懸念されがちですが、市場シェアを獲得しやすいという大きなメリットがあります。市場シェアを占めることができれば、オンリーワン企業のポジションを構築することができ、強固な顧客基盤を確立することが可能になります。
また、当初はニッチとされていた市場がその後大きな市場に成長するケースもあります。初期にシェアを獲得していれば、大きな飛躍が期待できます。
ブルーオーシャン戦略
ブルーオーシャン戦略とは、従来とは異なる市場を切り開くことで競合が存在しない領域で事業を展開し、新しい市場を創造する戦略です。競争が激しい市場はレッドオーシャンと表現され、これと対極にある戦略です。
例えば、競合他社とは異なる業界や地域に参入して新しい市場を開拓し、自社独自の価値を創造します。とくに、競合がひしめく中で価格競争を避けたい場合に検討したい戦略です。
「freee資金調達」で経営戦略に役立つ資金調達方法を見つけよう

経営戦略は企業を発展・継続させるために必要な取り組みです。スモールビジネス経営者が市場における競争力を維持するためには、自社のビジネスに最適な経営戦略を策定することが必須です。
また、企業が経営戦略を実行するためには、資金やリソースが必要不可欠です。必要に応じて資金調達を検討するのも1つの案です。資金調達方法には銀行融資、投資家からの調達、補助金・助成金、クラウドファンディングなどの方法があります。適切な資金調達方法を選択することが、経営戦略の成功のコツです。
しかし、どの資金調達方法が自社で使えるのか一から調べるのは骨が折れることです。「freee資金調達」は、そんな経営者の資金調達のお悩みを解決します。
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