資金繰り表の基本と作り方、活用方法を解説
事業の資金状況を把握するために、重要な役割を果たしてくれるのが資金繰り表です。この記事をご覧になっている方は、資金繰り表を作成し定期的にチェックしているでしょうか。重要だとはわかっていても、多くの経営者の方はその習慣がないようです。資金繰り表はなぜ重要で、どのようなチェックポイントがあるのでしょう?
本記事では、資金繰り表の基本から作り方、活用方法までご紹介していきます。

目次
- 資金繰り表とは
- 資金繰り表の項目
- 資金繰りの予測が必要な期間は?
- 資金繰り表の作成方法
- エクセルで資金繰り表を作成する
- 会計ソフトで資金繰り表を作成する
- 資金繰り表から考えなければいけないこと
- 資金繰り・資金調達をサポート
- 資金調達freee:複数の金融商品を簡単に比較・申込ができる
- 事業用クレジットカード:freeeカード
- まとめ

資金繰り表とは
安定的な経営をするために、資金繰りは非常に重要です。
資金繰りとは自社の資金残高を管理すること。資金が足りなくなると、従業員の給与や取引先への支払いができなくなったり、資金ショートが原因で倒産してしまうこともあります。「黒字倒産」という言葉があるように、資金について適切に把握してないと利益が出ていても倒産してしまうことすらあるのです。
では、資金の状態を正しく判断するためにはどうすればいいのでしょう。その際に活用するのが資金繰り表です。
資金繰り表の項目
資金繰り表では、
- 前月の繰越し
- 営業収支
- 財務収支
- 経常収支
- 翌月繰越
などから、会社や個人事業の資金に日・月・年次で過不足がないか実態を確認します。決まったテンプレートはありませんが、下記のような形式が一般的です。

簡易な資金繰り表。繰越金や営業・財務収支を記入する
資金繰りの予測が必要な期間は?
前述したように、資金繰り表では事業の支出・収入を分類・計算することで資金の動きを把握、不足がないかをチェックします。チェックする期間は、最低でも直近3ヶ月。現在の状況だけではなく、3ヶ月先まで資金繰り予測を行う必要があります。
会社を経営していると、ある日突然資金ショートに気づく、ということも少なくないようです。相談できる相手もわからず、知人の経営者や会計士と相談して、慌てて銀行融資に申し込む…というようなことにならないためにも、普段から資金繰り表を作っておきましょう。
直近3ヶ月の資金繰りの予測ができれば、資金調達のための準備期間も充分にあります。
資金繰り表の作成方法
では、実際に資金繰り表を作成するにはどうすればいいのでしょう。
資金繰り表の作成方法には主にエクセルでの手入力管理と会計ソフトの活用が挙げられます。
エクセルで資金繰り表を作成する
現金出納帳や預金出納帳、借入金返済明細などを元に、エクセルで資金繰り表を作成しましょう。

①前月の繰越
前月から繰り越された、現金の預金残高を記入します。
②営業収入
営業活動で得たお金を記入します。現金での売上のほか、売掛金の回収、手形などの収入です。
③営業支出
営業活動のために発生した支出。人件費や経費・買掛金の支払いなど。経費の項目は必要に応じて増やしていくのがいいでしょう。広告宣伝費、交際費、地代家賃、交通費など。
④営業収支
営業収入から支出を引いて算出した金額。
⑤財務収入
営業活動と直接関係のない収入を記入します。
⑥財務支出
営業関係と直接関係のない支出を記入します。
⑦経常収支
営業収支と財務収支の合計金額。
⑧翌月繰越
前月の繰越金に経常収支を合計した金額。
上記で使用した資金繰り表は下記のリンクからダウンロード可能です。
会計ソフトで資金繰り表を作成する
もう一つは、会計ソフトを使って資金繰り表を作成する方法です。例えば、会計ソフトのfreeeでは、営業収支・経常収支の管理も簡単で、資金繰り表は自動で作成されます。
見積書から請求書・納品書もコピーして作成できる点も便利でしょう。いちいちテンプレートを探したり、フォルダ管理する必要がありません。見積書からコピーして作れれば、請求漏れを防ぐことにも繋がります。銀行から入金があったら請求書データと自動で紐付けされるので、煩雑になりがちな売掛金の管理も楽です。

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前述したエクセルでのレポートよりもさらに詳細なレポートを利用できます。
グラフが自動で出てくる点や、CSVダウンロードできる点も便利です。
資金繰り表から考えなければいけないこと
資金繰り表を作成したら、具体的な活用方法について考えてみましょう。
まず、経常収支も黒字で順調に経営が進んでいる場合は、将来に向けての投資を検討したり借入金の返済をしましょう。
売掛金や手形の回収が長引いている時や、業績の悪化から資金不足の兆候がみられる場合は、売掛金の早期回収を働きかけたり、場合によっては金融機関からの借り入れを検討する必要があります。
しかし、いざ資金繰りをする段階になって、「どんな選択肢があるのか」から考え始める人も少なくありません。銀行や自治体の審査は時間がかかる上に審査が厳しいという不安もあります。そこでおすすめしたいのが、会計freeeが提供する資金繰り改善ナビです。
資金繰り・資金調達をサポート
この記事をご覧になっている方は、普段から資金繰りの状況についてチェックなさっているでしょうか。freee会計のユーザーアンケートによると、定期的に資金状況についてチェックしている方は約50%、確認の方法は預金残高通帳です。
キャッシュは企業存続の命綱です。キャッシュフローや今後の資金繰り予測などは会社経営の重要な要素の一つであり、資金調達は企業継続・繁栄の重要な手段です。
ただし、資金繰りや資金調達は難しい、よくわからない。そう思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、freeeでは資金繰り・資金調達をスムーズにおこなうためのサービスを提供しています。
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事業用クレジットカード:freeeカード
資金調達、資金繰りの手段として最後にご紹介したいのが事業用クレジットカード(ビジネスカード)です。
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まとめ
事業を運営・拡大していく上で資金繰りに関する問題は避けて通れない道です。また、なかなか相談相手がいない話題でもあります。
資金調達freeeや会計freeeのデータを活用して、事業を効率的に運営していきましょう。
- ローン商品や給付金等の情報は、特に断りがない限り記事公開現在のものです。最新の情報は各金融機関のホームページや公式サイトでご確認ください。
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